食物繊維は「第六の栄養素」。2種類の違いを知ると食べ方が変わる
かつては食べ物のカスと思われていた食物繊維は、いまや健康維持に欠かせない存在として見直されています。水溶性・不溶性という2つのタイプの違いと、腸内環境との関わり、不足を補う工夫を解説します。
食物繊維は、昔は「消化されない食べ物のカス」くらいに思われていました。ところがいまや「第六の栄養素」とも呼ばれ、健康維持の文脈で欠かせない存在として扱われています。この再評価の中心にあるのが、腸内環境との深い関わりです。
2種類ある——ここを知ると食べ方が変わる
食物繊維には、性質の異なる2タイプがあります。両方をバランスよく摂るのがポイントです。
- 水溶性食物繊維:水に溶けてゲル状になる。糖や脂質の吸収のされ方に関わり、腸内細菌のエサにもなりやすい。海藻、こんにゃく、大麦、果物、オクラなどネバネバ系に多い
- 不溶性食物繊維:水に溶けず、水分を含んでふくらむ。便のかさを増やして腸を刺激する。穀物の外皮、豆、きのこ、根菜に多い
「便通のために繊維を」と不溶性ばかり摂る人がいますが、水溶性とのバランスが大切です。片方に偏るとかえって調子が整いにくいこともあります。
腸内環境との関わり
近年とくに注目されているのが、水溶性食物繊維が腸内細菌のエサになるという点です。善玉菌が食物繊維を発酵させることで、腸内環境にプラスに働くと考えられています。このテーマは腸内環境と菌活で詳しく掘り下げています。
どれくらい必要で、現実はどうか
食事摂取基準の目標量は、成人でおよそ1日男性21g以上、女性18g以上とされています。ところが多くの日本人がこの目標に届いていないのが実情です。精製された主食や加工食品中心の食事では、繊維はどうしても不足しがちになります。
無理なく増やす実践的な工夫
食物繊維は、ちょっとした置き換えで着実に増やせます。
- 主食を変える:白米に大麦(もち麦)を混ぜる、白いパンを全粒粉に
- 汁物に具を足す:わかめ、きのこ、根菜を味噌汁やスープに
- 間食を見直す:お菓子を果物やナッツに
- 豆をストックする:蒸し大豆やミックスビーンズをサラダにひとさじ
特にもち麦を白米に混ぜるのは、手軽さと効果のバランスがよく、最初の一歩としておすすめです。
サプリ・食品で補うときの考え方
食物繊維は本来、食事から摂るのが理想です。ただ、どうしても食生活を変えにくい人向けに、難消化性デキストリンなどの食物繊維を配合したサプリや食品もあります。あくまで食事の補助と位置づけ、まずは主食や汁物の工夫から始めるのがおすすめです。
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※ 本記事は情報提供を目的としたものであり、医療的助言ではありません。